沖縄戦で破壊の仁王像を復元

　沖縄県立博物館（おきなわけんりつはくぶつかん）・美術館（びじゅつかん）（那覇市（なはし））は17日（にち）、太平洋戦争（たいへいようせんそう）末期（まっき）の沖縄戦（おきなわせん）（1945年（ねん））で壊（こわ）された旧（きゅう）円覚寺（えんかくじ）の仁王（におう）像（ぞう）を復元（ふくげん）したと発表（はっぴょう）しました。円覚寺（えんかくじ）は首里城（しゅりじょう）の北（きた）にあり、琉球（りゅうきゅう）王家（おうけ）の先祖（せんぞ）代々（だいだい）の墓（はか）がある菩提寺（ぼだいじ）でした。戦後（せんご）に住民（じゅうみん）らが拾（ひろ）い集（あつ）めた13個（こ）のかけらを基（もと）に、聞（き）き取（と）り調査（ちょうさ）や科学（かがく）分析（ぶんせき）を重（かさ）ね、6年（ねん）かけて完成（かんせい）させました。

　復元（ふくげん）された仁王（におう）像（ぞう）は木造（もくぞう）で、高（たか）さ約（やく）2・5メートルの阿形（あぎょう）像（ぞう）、吽形（うんぎょう）像（ぞう）の二（に）体（たい）一（いっ）対（つい）です。円覚寺（えんかくじ）は仏教（ぶっきょう）の宗派（しゅうは）の一（ひと）つ・臨済宗（りんざいしゅう）の寺院（じいん）で、15世紀末（せいきまつ）に建（た）てられました。戦前（せんぜん）には総門（そうもん）や仏殿（ぶつでん）などが旧（きゅう）国宝（こくほう）に指定（してい）されていました。

　仁王（におう）像（ぞう）は作（つく）られた当時（とうじ）から総門（そうもん）に置（お）かれ、人々（ひとびと）に親（した）しまれました。しかし、沖縄戦（おきなわせん）でのアメリカ軍（ぐん）の攻撃（こうげき）による爆風（ばくふう）で吹（ふ）き飛（と）ばされ、大（おお）きく壊（こわ）れてしまったそうです。

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